なかなか進まず、2ヶ月くらいをかけて製作した棚。
去年末の2014年12月に納品させて頂いた飾り棚。
かなり大きいサイズになってて、高さは2メートルくらいもあって、時間もかかった・・・
今回の棚には杉板を使用してる。
で、この杉板は両面プレーナーを掛けた後の仕上がりの厚みが6分、幅が6寸(18センチ)のものを用いた。
っていっても分かりますかね・・・
その板と板を接着してギュッと締め付けて幅の広い板を作る。
でボクはその際、杉の雇い実(やといざね)も使って強度を図るっ!
それを寸法を測って切って、貼りあわせるとこんな感じになりました。

さっきの二つを重ねて一つにするの巻っ!!
で、自然塗料を塗る!!

こちらは、扉になる材料の加工の途中風景。
すべて杉の材料で加工してますっ

なかなかどうして、木工というのは難しい。
しかもとても面倒くさいことだらけ・・・
細かいことばかりなので、なかなか前に進まない・・・戸惑うことばかり・・・
今でもイライラしたり、落胆したりの連続、あちゃぁ〜っていうのは、ホントしょっちゅう。

塗料は、柿渋に黒と赤と黄色のベンガラを混ぜたものを用いた。
どうしようもない時はともかくとして、なるべく自然塗料で仕上げたいと思う。
そのほうがあとあと味になると思う、年数が経つにつれて、いい感じになってほしい。
ベンガラの量はかなり多めになったが、いろいろと試し塗りしたサンプルをクライアントさんに見てもらった結果、こんな感じの色になった。

ベンガラを混ぜた柿渋を塗りしごき、仕上げには蜜蝋ワックスでほんのりツヤを出している。
材料は安い杉だが、落ち着いたなかなかの味わいになったと自画自賛。
クライアントさんにも感謝して頂き、なによりなにより。


杉っていう材料は、材料的には一番安価で、良しともされないような材質なのかもしれないが、ボクはなるべくココ地元の杉かヒノキを使おうと心がけてる。
なかなか日の目を見ることの少なくなった国産材、ココ「熊野」の山もそのお膝元の一つだろう。
採算が合わず、動いてもなかなか利益に繋がりにくくなってしまった林業。
世界遺産熊野古道ともてはやされる一方、山のゆく末に危惧する人たちもいる。
もともとある大自然の山を切り落とし、ひとたび杉を植えたりヒノキを植えたりで、人の手が入ってしまった山は、ちゃんと人の手で育てていく必要があるのだ。
手を加えられることがなくなってしまって、後も継いでくれなくなってゆく山は少なくない。
いにしえの熊野古道って言ったって周りはそんな山しかない。
そんな偽りの自然のある場所に生活しているのもあり、ボクはなるべく、地元の針葉樹を使うことにしている。
あ、理屈っぽくてすみません・・・
- 2015.01.13 Tuesday
- 手作りの作品たち
- 01:59
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- by さいとん